慶應義塾大学法学部政治学科のFIT入試A方式は、政治学への強い関心や、これまでの主体的な活動、社会問題に対する問題意識、論理的思考力、表現力などを総合的に評価する総合型選抜です。
FIT入試は、一般選抜とは異なり、書類選考、論述試験、口頭試問を通じて、受験生の個性や学問的な素養を多面的に評価します。
この記事では、慶應義塾大学法学部政治学科FIT入試A方式について、募集人数、出願日程、選考内容、志望理由書・自己推薦書・論述試験・口頭試問対策のポイントを解説します。
【2027年度】慶應義塾大学法学部政治学科 FIT入試A方式の概要
| 大学名 | 慶應義塾大学 |
|---|---|
| 学部 | 法学部 |
| 学科 | 政治学科 |
| 入試方式 | FIT入試A方式(総合型選抜) |
| 募集人員 | 政治学科:A方式・B方式合計 最大80名 |
| 出願登録・入学検定料支払期間 | 2026年8月3日(月)10:00〜9月3日(木)17:00 |
| 出願書類郵送期間 | 2026年9月1日(火)〜9月3日(木)締切日消印有効 ※海外からの出願は締切日必着 |
| 第1次選考 | 提出書類による書類選考 |
| 第1次選考合格発表 | 2026年9月15日(火)10:00 |
| 第2次選考日 | 2026年9月19日(土) |
| 第2次選考会場 | 三田キャンパス |
| 第2次選考内容 | 模擬講義・論述試験・口頭試問 |
| 第2次選考合格発表 | 2026年11月2日(月)10:00 |
| 入学手続期間 | 2026年11月27日(金)〜12月11日(金) |
※上記は2027年度募集要項をもとにした情報です。年度によって変更される可能性があるため、出願前には必ず慶應義塾大学公式サイトの最新募集要項をご確認ください。
慶應義塾大学法学部政治学科とは
慶應義塾大学法学部政治学科は、政治学、国際政治、行政学、公共政策、政治思想、比較政治、現代社会の制度や権力構造などを幅広く学ぶ学科です。
政治学科では、国内政治だけでなく、国際関係、地方自治、民主主義、メディア、公共政策、選挙、外交、安全保障、福祉、環境、ジェンダー、社会運動など、現代社会の幅広いテーマを扱います。
そのため、政治学科を志望する場合は、「政治に興味があります」だけでは不十分です。
自分がどのような社会問題に関心を持ち、政治学を通じて何を明らかにしたいのか、また将来どのように社会に関わりたいのかを具体的に説明できることが重要です。
FIT入試A方式とは
慶應義塾大学法学部のFIT入試A方式は、学業を含めたさまざまな活動に積極的に取り組み、優れた実績をあげた受験生を対象とする総合型選抜です。
A方式では、出願書類として志願者調書、志望理由書、自己推薦書、調査書等を提出します。
第1次選考では提出書類による書類選考が行われ、第2次選考では模擬講義後の論述試験と口頭試問が行われます。
B方式と異なり、A方式では自己推薦書を提出する点が大きな特徴です。自分の活動実績や学問への関心を、自分自身の言葉でアピールする必要があります。
A方式とB方式の違い
慶應義塾大学法学部FIT入試には、A方式とB方式があります。
政治学科を志望する場合、法律学科との併願はできませんが、同一学科内でA方式とB方式の両方に出願することは可能です。
| 方式 | 特徴 | 第2次選考 |
|---|---|---|
| A方式 | 自己推薦書を提出し、主体的な活動や実績、政治学への関心をアピールする方式 | 模擬講義・論述試験・口頭試問 |
| B方式 | 地域ブロック枠の考え方を採用し、評価書を提出する方式 | 総合考査・面接試験 |
この記事では、政治学科A方式に絞って対策を解説します。
出願資格
FIT入試A方式では、慶應義塾大学法学部政治学科への志望理由や入学後の目標が明確であり、第一志望として政治学科での勉学を強く希望することが求められます。
また、合格した場合に入学することを確約できる必要があります。
主な確認事項は以下のとおりです。
- 慶應義塾大学法学部政治学科を第一志望としていること
- 政治学科で学ぶ明確な志望理由があること
- 入学後の目標や構想が明確であること
- 合格した場合に入学を確約できること
- 学業を含めたさまざまな活動に積極的に取り組んできたこと
- 自己推薦書で示せる活動実績や経験があること
- 大学が定める大学入学資格を満たしていること
A方式では、評定平均の明確な出願基準が前面に出る入試ではありませんが、調査書等は提出書類として評価対象になります。
提出書類
FIT入試A方式では、提出書類が第1次選考の中心になります。
主な提出書類は以下のとおりです。
- 志願確認票
- 志願者調書
- 志望理由書
- 自己推薦書
- 調査書等
- 自己推薦書に添付する証明書・資料等
志望理由書では、なぜ慶應義塾大学法学部政治学科で政治学を学ぼうと考えたのか、また法学部で学ぶ政治学が自分の将来においてどのような意味を持つのかを800字以内で記述します。
自己推薦書では、自分がこれまで取り組んできた活動や実績をもとに、慶應義塾大学法学部政治学科で学ぶにふさわしい人物であることを示します。
第1次選考
第1次選考では、提出書類をもとに書類選考が行われます。
特にA方式では、志望理由書と自己推薦書の完成度が非常に重要です。
単に「政治に興味があります」「生徒会を頑張りました」と書くだけでは不十分です。
自分の経験や活動が、政治学を学ぶ理由や慶應義塾大学法学部政治学科での学びにどのようにつながるのかを、一貫したストーリーとして示す必要があります。
第2次選考
A方式の第2次選考では、模擬講義、論述試験、口頭試問が行われます。
| 内容 | 時間・形式 | 評価される力 |
|---|---|---|
| 模擬講義 | 50分 | 講義内容を理解する力、重要な論点を把握する力 |
| 論述試験 | 45分 | 政治学・法律学の修得に必要な理解力、考察力、表現力 |
| 口頭試問 | 約15分 | 学問的な理解力、知的表現力、質疑応答力 |
第2次選考当日は、9時40分集合、10時00分から11時45分まで模擬講義と論述試験、12時50分から口頭試問が行われます。
論述試験では、教員による模擬講義を聞いたうえで、講義内容をもとに論述を行います。
口頭試問では、複数の教員と1名の受験生で、口頭で与えられたテーマについて質疑応答を行います。
倍率・難易度
慶應義塾大学法学部政治学科FIT入試A方式は、非常に人気の高い総合型選抜です。
2026年度入試では、政治学科A方式の出願者数は306名、第1次合格者数は98名、最終合格者数は56名でした。
出願者数を最終合格者数で割った倍率は約5.5倍です。
募集人員は政治学科A方式・B方式合計で最大80名ですが、A方式単独での募集人数が明確に分かれているわけではありません。
合格に向けては、以下の準備が重要です。
- 志望理由書の完成度を高めること
- 自己推薦書で自分の活動を説得力ある形で示すこと
- 政治学への関心を具体化すること
- 社会問題について自分の意見を持つこと
- 模擬講義を聞いて要点を整理する力を鍛えること
- 論述試験で自分の考えを論理的に書く練習をすること
- 口頭試問で落ち着いて質疑応答できるようにすること
志望理由書対策
FIT入試A方式の志望理由書では、「なぜ慶應義塾大学法学部政治学科で政治学を学びたいのか」を800字以内で明確に書く必要があります。
重要なのは、政治学への関心と自分の経験を結び付けることです。
おすすめの構成は以下のとおりです。
1. 関心を持った社会問題
選挙、若者の政治参加、地方自治、国際政治、安全保障、メディア、ジェンダー、教育格差、福祉、環境政策など、自分が関心を持ったテーマを示します。
2. 問題意識を持ったきっかけ
ニュース、学校での学び、課外活動、生徒会、ボランティア、地域活動、海外経験、読書など、自分の経験と結び付けて説明します。
3. 政治学を学びたい理由
その問題を理解するために、なぜ政治学が必要なのかを説明します。
4. 慶應義塾大学法学部政治学科を志望する理由
慶應義塾大学法学部政治学科で学ぶ意義を、自分の関心や将来像と結び付けて示します。
5. 将来の目標
政治学を学んだことを、将来どのように社会で活かしたいのかを説明します。
自己推薦書対策
A方式では、自己推薦書が非常に重要です。
自己推薦書では、自分がこれまで取り組んできた活動や実績を示し、それが慶應義塾大学法学部政治学科で学ぶうえでどのような意味を持つのかを説明します。
自己推薦書に書きやすい活動例としては、以下のようなものがあります。
- 生徒会活動
- 模擬国連
- ディベート
- ボランティア活動
- 地域活動
- 政策提案コンテスト
- 社会問題に関する探究活動
- 国際交流活動
- 新聞・メディア・政治に関する活動
- 部活動や課外活動でのリーダー経験
- 資格取得や語学学習
- 研究発表・論文・レポート作成
ただし、活動の大きさだけが重要なのではありません。
「なぜその活動に取り組んだのか」「何を課題として捉えたのか」「どのように行動したのか」「その経験から何を学んだのか」を説明することが大切です。
論述試験対策
FIT入試A方式の論述試験では、模擬講義を聞いたうえで、講義内容に基づいて論述します。
そのため、通常の小論文対策とは少し異なります。
重要なのは、講義を聞きながら要点を整理し、論点を把握し、自分の考えを論理的に書く力です。
対策としては、以下の練習が有効です。
- 政治・社会問題に関する講義動画を聞き、要点をメモする
- 新聞の社説や論説文を読み、論点を整理する
- 政治学や社会科学に関する入門書を読む
- 講義内容を200字程度で要約する
- 講義の主張に対して自分の意見を書く
- 45分以内で論述を書く練習をする
- 結論・理由・具体例・再結論の構成で書く練習をする
論述試験では、知識量だけでなく、理解力、考察力、表現力が見られます。
口頭試問対策
口頭試問では、口頭で与えられたテーマについて、複数の教員と質疑応答を行います。
受験生の学問的な理解力や知的表現力が問われるため、単なる面接よりも緊張感のある選考です。
よくある質問・テーマとしては、以下のようなものが考えられます。
- 現在の日本政治の課題についてどう考えますか。
- 若者の政治参加を高めるにはどうすればよいですか。
- 民主主義の課題は何だと思いますか。
- 地方自治の意義についてどう考えますか。
- 国際政治で関心のあるテーマは何ですか。
- メディアと政治の関係についてどう考えますか。
- 志望理由書に書いたテーマについて説明してください。
- 自己推薦書に書いた活動から何を学びましたか。
- その活動は政治学とどのようにつながりますか。
- 反対意見に対してどのように考えますか。
口頭試問では、正解を暗記するよりも、質問の意図を理解し、自分の考えを筋道立てて説明することが重要です。
政治学科FIT入試A方式で評価されやすい経験
慶應義塾大学法学部政治学科FIT入試A方式では、以下のような経験が志望理由書や自己推薦書で活かしやすいです。
- 政治・社会問題に関する探究活動
- 生徒会や学校運営に関わった経験
- 模擬国連やディベート活動
- 地域活動やボランティア活動
- 政策提案・社会課題解決型のコンテスト
- 国際交流や留学経験
- 新聞・メディア・選挙・公共政策に関する活動
- 地方自治や行政に関する関心
- 人権・福祉・教育・環境など社会課題への取り組み
- リーダーシップを発揮した経験
ただし、実績の大きさだけで合否が決まるわけではありません。
活動を通じてどのような問題意識を持ち、政治学を学びたい理由にどうつなげたかが重要です。
合格者から見た対策のポイント
慶應義塾大学法学部政治学科FIT入試A方式では、書類と第2次選考の両方に一貫性を持たせることが大切です。
志望理由書で書いた関心テーマ、自己推薦書で示した活動実績、論述試験で求められる思考力、口頭試問での受け答えがバラバラだと、説得力が弱くなります。
重要なのは、「自分はどの社会問題に関心があるのか」「なぜ政治学でその問題を考えたいのか」「慶應義塾大学法学部政治学科で何を学びたいのか」を一貫して説明することです。
また、A方式では自己推薦書があるため、自分の経験をただ並べるのではなく、政治学への関心や将来の目標につなげて整理する必要があります。
こんな受験生におすすめ
- 慶應義塾大学法学部政治学科を第一志望としている
- 政治学や社会問題に強い関心がある
- 生徒会・模擬国連・ディベート・地域活動などの経験がある
- 自分の活動実績を活かして受験したい
- 志望理由書や自己推薦書の作成に悩んでいる
- 論述試験や口頭試問の対策をしたい
- 一般選抜だけでなく総合型選抜でも慶應法学部を目指したい
- 将来、政治・行政・国際関係・メディア・公共政策などに関わりたい
家庭教師のカカオでできる対策
家庭教師のカカオでは、総合型選抜・FIT入試・AO入試・学校推薦型選抜を経験した家庭教師が、志望理由書・自己推薦書・論述試験・口頭試問対策をサポートしています。
慶應義塾大学法学部政治学科FIT入試A方式を志望する受験生に対しても、志望理由書の作成、自己推薦書の整理、活動実績の言語化、論述試験対策、口頭試問対策などを通じて、一人ひとりに合わせた受験対策を行っています。
また、実際に総合型選抜やFIT入試を経験した家庭教師から、受験当日の雰囲気や準備の進め方についてアドバイスを受けることも可能です。
慶應義塾大学法学部政治学科FIT入試A方式に対応できる家庭教師が在籍
家庭教師のカカオでは、実際に総合型選抜・FIT入試・AO入試・学校推薦型選抜を経験した家庭教師が指導を担当します。
- 志望理由書の添削
- 自己推薦書の添削
- 活動実績の整理
- 政治学への関心の言語化
- 論述試験対策
- 模擬講義型の要約・論述練習
- 口頭試問対策
- 社会問題・政治テーマの整理
- 慶應法FIT入試に向けた受験戦略の作成
受験経験者だからこそ分かる視点で、一人ひとりに合わせた対策を行います。
慶應義塾大学法学部政治学科FIT入試A方式では、志望理由書、自己推薦書、論述試験、口頭試問まで一貫した準備が必要です。
早い段階から準備を進め、自分の経験や関心を「慶應義塾大学法学部政治学科で政治学を学びたい理由」と結び付けていきましょう。


















