教師番号
2637
大学
國學院大學 神道文化学部神道文化学科
性別
女性
AO・推薦入試の合格経験
國學院大學神道文化学部公募型自己推薦(AO)
AO・推薦入試の受験テーマ
日本の歴史・伝統・精神文化を継承し次世代へ繋ぐ人間になりたい

中高一貫の女子校でのびのびと、されど「自分はどう生き、何を学び、残したいか」というテーマに日々向き合いながら学校生活を送ってきました。AO受験で鍵になるのは如何に「向き合って考え抜くか」です。自分と、家族と、友達と、自分が今まで歩いてきた人生と、これから思い描く未来と。そして受験の課題と。どれも自分1人の力で充実させるのは困難です。でも心配することはありません!
「どうやって向き合えばいいの?」「ビジョンはあるのに上手く表現できない…!」「そもそもまず何から手をつけていいか分からない!」
自らの受験経験とAO専門塾で指導して頂いた経験を元に、上記を始めとするお悩みから疑問まで一緒に考え解決致します。AO受験は”問題意識”と”ビジョン”と”表現力”、そして”縁”です。一人一人の生徒様との縁を大切に、志望校合格へ誠心誠意で尽力させて頂きますのでよろしくお願い致します!

インタビュー

真逆の環境で本当の興味を見つけられた

高野:國學院大學神道文化学部ということは、もともと神社に関わりのある方ですか?

先生:いえ、もともと中学高校とプロテスタントの学校でしたので、神道とは真逆でした。

高野:なぜプロテスタントから神道に?

先生:プロテスタントの学校にいて、昔から伝わるものを視野に入れていないわけではないのですが、神道=右翼のようなイメージもあるのか、神道に敵対心を持っている人も多かったのです。そのような環境にいて、逆に神道の学校というものに興味を持ちました。

高野:神道を学んでどうしたいのですか?

先生:自分のなかで、どのような人生を過ごして死にたいのか、と考えたときに、「ああ、いい人生だった」と思って、死を迎えたいと考えるようになりました。そのときに「私は神道文化を発信して死にたい」と思いました。日本人のアイデンティティというのでしょうか。日本人として、神道を知らない、というのは良くない。神道を学んで、神道を発信していく仕事をしていきたい。そんな想いがありました。その上で、神職の資格がとれるのが、國學院大學か皇學館大学の神道学部しかないというのも理由の一つです。

高野:なにか神道や國學院大學に関わりがあったのですか?

先生:中学生のときから歴史部に所属していて、その中でも民俗学に興味がありまして、民族学への興味から神道に興味を持ちました。歴史といったら國學院大學というように中学生の頃には結びつくようになっていました。あと、身近に國學院大學を卒業されている方がいらっしゃって、その方に國學院大學神道文化学部を志望していることを話したら、懇意にしてくれて、そこから興味を持ったというのもありますね。

高野:歴史や民俗学のどんなところに興味を持ったのでしょうか?

先生:「目に見えないものにこそ真実がある」と思っていまして、日本であれば「妖怪」であったり「先祖の霊」であったりするのですが、その中でも私は文章として残っているものを学んでみたい、というのがありました。

高野:一般入試ではなくAO型の公募制自己推薦入試を選ばれた理由はなんですか?

先生:初めは一般入試を考えていました。ただ、高校2年生の時点で、歴史部の部長を務めていましたし、あとは体調不良もありまして、成績が下がっていってしまい、評定平均も下がってしまう、というのがありました。「自分のやりたいことがこれだけあっても、自分にできないことがあって、、、」自分を見つめ直す時期でした。あとは、AO入試を受けることで「自分が成長できるんじゃないか」とも思いました。大学に「自分の人間性を評価して欲しい!」という想いがありましたね。「私が見て欲しいのは、私のここまでの物語です。」って思ってました。実際、「AO入試は一生モノ」だと思います。

高野:AO入試や推薦入試は、評定平均が低いと受からない、というような話もありますが、どう思いますか?

先生:幸いなことに私が受けた國學院大學のAO入試(公募制自己推薦入試)には、評定平均の基準はありませんでした。もちろん評定平均は見られているでしょうし、私も評定平均が下がってしまっていたこともあり、自信はありませんでした。ただ、國學院大學を卒業されている方との出会いがありまして、その方に自分の志望理由書を見せたら、絶賛してくれて。そこから私は自信をつけることが出来て、AO入試の受験を決めました。

高野:良いめぐり合わせがあったんですね。

先生:そうなんです。本当に「縁」だなって思いました。

高野:なかなか受験者も合格者も少ない入試だと思うのですが、どうやって情報を得ていたのですか?

先生:本当に何も参考にするものがありませんでした。通っていた高校や塾にも情報が全くなくて、手探りの状態での受験でした。情報を得る方法としては「とにかくオープンキャンパスに通い詰める!」ですね。友人にあきれられるくらいオープンキャンパスに通いつめました。体験授業は志望している神道文化学部のはもちろんですが、志望していない日本文学科の体験授業も行きました。「これ神道に関係ありそう!」って授業は、全て行きました。

高野:オープンキャンパスでは大学の先生に話しかけたりして情報を集められたのですか?

先生:先生は、最前列に座っている人に独り占めされちゃって、なかなか話せなくて。だから私は、先生に顔を覚えてもらおうと、いつも同じ席に座って授業を聞いていました。先生の目を見て、「聞いてるよ!」って感じで受けていました。AO入試合格後に体験授業をされていた先生と話す機会があったのですが、案の定「体験授業に出ていた子だよね」って言われて。

高野:英検などの資格は取得していましたか?

先生:恥ずかしながら英検は3級しか持っておりません。英語と数学は人生の的だと思っておりました(笑)資格は「神道文化検定」というのがありまして、それを取得しました。神社に関わりのある人やご出身の方が多いので、そういう人と戦わないとならないので、何か自分の売りになることをしなくちゃいけない、って常に思っていましたね。

高野:なにか課外活動はしていましたか?

先生:中高と歴史部に6年間いまして、そこで部長を務めたのと、全国高等学校文化連盟の賞を頂いた経験と、読後感想文2年連続で入賞、というのを形としてアピールしました。ただやはり、求められていることの一歩先を行かないと受からないと思ったので、「いままでの受験生がやっていないことをやらなくちゃいけない」と考えまして、栃木県の日光東照宮に行って、神職の方に「國學院大學の神道文化学部ご出身の方はいらっしゃいませんか?」とアポなしで訪問したことがあります。そうしたら、複数いらっしゃいまして、一番年の近い、当時卒業から二年目の方とお話することが出来ました。その方の志望動機や大学在籍中に思い出になったことなど、洗いざらい伺いました(笑)

高野:特に高校生なんかはアポなしでも取り合ってくれるものですよね。

先生:そうですね、失礼だとは思ったのですが。でもとても親切に対応して頂いて。そのときの方とは今でも連絡を取り合う中になっています。

高野:AO入試の対策はいつから始められましたか?

先生:高校2年生の冬ごろから意識し始めて、しっかりと始めたのは高校3年生の4月くらいからです。

高野:具体的にどんなことをしていましたか?

先生:國學院大學神道文化学部の公募制自己推薦入試は課題レポートがあるのですが、テーマが夏頃まで発表されないのですが、それでも早めに手を打っていこうと意識していました。志望理由書は4月には書き終えていました。

高野:志望理由書を4月に書き終えているとは!書き直そうとはしなかったんですか?

先生:はい、何回も書き直しました。でも、私をよく指導してくれた方に「これでいい!」って言われて。私は自信がなかったのですし、「もっともっと良いものが書けるんじゃないか」って常にすごく考えていました。でもその方から「疑心暗鬼になるからやめなさい」と言われてしまいました。笑

高野:そうしますと、レポートのテーマ発表まではどんなことをされていたのですか?

先生:先程お話した「神道文化検定」の勉強をしていたのですが、取得後は暇でした。でもAO入試は日常のことが対策のタネになりますので、新聞記事を集めたり、とにかく本を読みました。あとは一般入試も考えていましたので一般の勉強です。でもとにかく本を読んでましたね(笑)神道に関わる本はもちろん、全く関係のない本でもたくさん読みました。関係ないと思っても関係あったりするんですよね。

高野:他の大学のAO入試も併願されましたか?

先生:初めは、宗教文化を学べる他の大学も考えていました。でも、私をサポートしてくれた國學院大學OBの方に勇気づけられたこともあって、 結局は國學院大學神道文化学部のAO入試しか受けませんでした。「AO入試にかける熱量を他の大学に割きたくない!」って思いがありました。本当は良くない受け方なんだと思いますけど。
あと最後は「自分しか受かる人はいない!」ってくらいになっていました。それくらいやる必要があるんだと思います。相当大変ですが。

高野:AO入試を受けてよかったことはありますか。

先生:AO入試を受験するにあたって志望理由書を書くわけですが、「志望理由書は自分の宝物」だと思っていて「死ぬまで捨てられないもの」だと思ってます。今でも、モチベーションが落ちそうなときは、志望理由書を読み直して、モチベーションを高めています。

高野:高校の先生にAO入試対策してもらったりはしましたか?

先生:学校の先生はガチガチのプロテスタントの先生で、進路面談で「神道を勉強したい」って言ったら、もちろん反対されてしまいました。志望理由書も高校の先生に見せなきゃダメかなと思って見せたら、パーっと見ただけで「こんなのじゃダメだ」と。そのときに「絶対に学校は頼るまい」って思いました。

高野:AO入試を考える受験生へ伝えたいことはありますか。

先生:「AO入試は一人の力じゃ受からない」それだけは言えます。自分の考えている色んなことを他の人にぶつけないと分からないことがある。孤独だと思ったときこそ、実は誰かが助けてくれているときなんです。私はそう思っています。

高野:最後に、今後の抱負をお聞かせください。

先生:色々とやってみたいことはありますが、これからの時代に神道が日本人の精神的な支柱として生き続けることを願いながら、その方法を模索したいと思っています。神道がそういう存在であることを証明したいです。