教師番号
2674
大学
慶應義塾大学 法学部法律学科
性別
女性
AO・推薦入試の合格経験
慶應義塾大学法学部法律学科指定校推薦入試
AO・推薦入試の受験テーマ
人工知能が人を裁くことについて

部活動と学業を両立し、高校生活を充実させたことの結果として、大学の合格を勝ち取りました。一般受験だけが受験のやり方ではありません。自分の個性を活かして合格できるのが推薦・AOという試験方式です。自分にとってどの試験方式が適するのか一緒に考え、志望校合格に尽力したいと思います。宜しくお願いします。

インタビュー
浪人しないで大学に行く

先生:私はもともと法学志望で、第一志望が東大の文一、第二志望が慶應の法学部でした。国立は数学が必要で、私は数学が苦手で(笑)それでも一生懸命勉強していました。ただ夏休みって勉強する時間が長いじゃないですか。その中でなんかもうすぐ夏休みに入るって時に、一生懸命勉強して第一志望の東大に受かることは重要だけど、他の科目が疎かになって、第二志望の慶應法学部とか早稲田とかが受かんなかったら嫌だなって思ったんです。私の中で「浪人しないで大学に行く」のが第一目標と言うか最低条件でした。

高野:浪人しちゃだめなの?

先生:私は嫌だなって。

高野:進学校に通っていて、やっぱり周りは「現役志向」が強い感じなの?

先生:むしろ浪人している人は沢山いるんですけど、私の気持ち的に、浪人は絶対にしたくない。勉強だけの1年をやるぐらいだったら、大学入った方がいいんじゃないかなって感じでした。

高野:それは第一志望じゃなくてもいいわけだ。

先生:はい。私がそこまでのこだわりがなかったっていうのもあるんですけど、そこは最低条件。ただ、マーチには行きたくなくて、早慶上智には絶対に入りたい。そう思った時に、国立は受験科目が多いので、私立受験者が世界史とかに充てている時間を、数学に充てなきゃならないわけじゃないですか。でも私がこの夏休みに数学を勉強している間、他の早慶を第一志望にしている子たちは、他の文系科目に特化して勉強していくという状況で、その分差が生まれてしまうし、それで数学を勉強したからといって、私は数学は得意ではないから、うまく成績が伸びるとも限らない、そういうこと考えた時に、ちょっと一旦志望校を変えた方がいいんじゃないかなって思いました。

高野:それはいつ頃だったの?

先生:7月末頃でした。

指定校推薦も意識し始めた夏

高野:夏休み前だったんだ。

先生:はい。でも親にも相談したんですけど、親は志望校は変えるなって言われました。

高野:親御さんはやっぱり東大がいいんだ。

先生:東大が良いっていうか、国立っていうのもありますし、たぶん私がマーチには絶対に行きたくないって言っていたので、そこら辺を考えて「東大を目指している人が、早慶上智に滑り止めとして押さえに来るのに、早慶上智第一志望にしたら、マーチが滑り止めになる、それでいいのか。」という風に言われて、確かにそうだなって。

高野:なるほど。

先生:そんな志望校変えようってなったのが、指定校推薦入試を考えるきっかけでした。元々、指定校推薦のことは少し頭の中にあって、何かあった際に指定校推薦が取れるようにはしておきたいなって思っていて、評定平均4.3以上は取っていました。

高野:4.3はクリアしていたんだ。

先生:ただ、指定校推薦をちゃんと考えたのは、9月に入ってからです。

高野:スケジュールはどんな感じなんですか?

先生:夏休み直前に提示されて、9月の第1週に一次募集がかかるという感じです。

高野:そこで決まる子は決まる感じなんだ。

先生:そうですね。第二次の募集がかかったのが、9月の下旬あたりでした。

高野:あれ一次で出さなかったんだ。

先生:私は二次でした。一次の時に出せばよかったんですけど、内心迷いがありました。国立を目指して、親に塾代を出してもらったというのもあって、親にも「別に落ちてもいいから受験してくれ」って言われていました。「東大に落ちて、慶應法学部に行くんなら許すけど、今ここで受験勉強が辛いからって、慶應にするんだったらやめてくれ」って。

高野:あーすごい。結構、酷な感じだ。

先生:そうですね。一次募集はそういうこともあってやめて、よしじゃあ受験勉強やるかっていうところで、二次募集がありました。慶應の法学部政治学科は埋まっていていたのですが、なんと法学部法学科が余っていたんです。私は余っていること自体にびっくりでした。

高野:余っていなかったらどうしてたの?

先生:一般受験です。

チャンスを掴んだ

高野:じゃあ、そこは一次で出していなかったっていうのは、一般受験で行く決心をつけたかったっていうのもあったんだ。

先生:そうですね。そういうのもあります。

高野:じゃあもう本当に、たまたま残っていて「あれ」ってなっちゃったよね。

先生:「あれ」ってなって、もうこれは本当に誰も出さなかったんだなって。私はもう二度とこんなチャンスはないって思って、これはワンチャン行けるなって思って、親を説得して、願書書いてもらって、学校に出しました。その時点では、二次の方が倍率が上がる可能性もありますし、受かる保証はなかったんですけど。

高野:そしたら受かったんだ。

先生:そうです。

高野:すごいね。

先生:運って感じですよ。

高野:でももし、それが受からなくて、一般受験だったら、東大受かってたかもよ。その辺はどう思っているの。

先生:推薦で受かってなかったら、意外と分かんなかったんじゃないかな、って思います。

高野:今となってはそう思うんだ。

先生:いやもうそれは本当に、東大を頑張って目指して勉強したからといって、東大目指している子が全員受かるわけではないじゃないですか。その辺はもう全然まちまちで。いまは親には上手い選択をしたよねって。

高野:親御さんはもう納得してるんだ。

先生:今は。

高野:今は(笑)

先生:推薦入試に出願するときは「えー」って感じだったんですけど、受かっちゃったら、頑張ってねって感じでした。

高野:なるほど。

先生:親としても、浪人はして欲しくなかったので、結果的に良かったのかなっていう感じです。

慶應が一番人気

高野:指定校推薦で受かる人ってどういう人なの。

先生:そうですね、慶応って指定校推薦入試の中で一番人気なんですけど。

高野:え、一番人気なの?

先生:そうです。早稲田とかよりも、競争率は高いです。

高野:え、そうなの。

先生:先輩に聞いた話なんですが、慶応の法学部政治学科に行った先輩がいて、その先輩は評定平均が4.9でした。

高野:えーすごいね。

先生:もう一人、法学部政治学科を目指している子がいて、同じ評定平均が4.9で、ダブってしまって。

高野:どっちも4.9なんだ。

先生:しかもどちらも部活の部長をやっていました。

高野:ダブって、どちらも評定平均が4.9で部長やってるの?

先生:そうですね。だいたい毎年そうらしくて。私みたいなパターンは稀なんです。

高野:で、どちらが受かったの?

先生:受かったのは私の部活の先輩でした。

高野:なんで?

先生:受かった私の部活の先輩は、フランス語を学んでいたり、ボランティアをやっていたり、そういう評定平均以外の課外活動が評価されたのかなって思います。あと、同じ部長でも、ゆるーい会よりかはがっつり運動部の部長の方が評価される傾向はあるのかなって思います。

高野:指定校推薦で受かるには、課外活動も重要ってことなんだ。

先生:部長だったり、委員会に所属する、ボランティアに参加するなど、評定平均も取りつつ、課外活動もやるのが良いと思います。

高野:評定平均以外での勝負になることもある訳だ。

先生:はい。

自由な時間

高野:指定校推薦入試にして良かったことはありますか。

先生:一般受験の人が勉強に費やしている間、私は11月からフリーで、その期間を自分のために使えるのは良かったと思います。

高野:何をやってたんですか。

先生:留学したいっていうのがあったので、フランス語の勉強したり、自分の興味のあることの本を読んだり、何にも縛られることもなく、本当にやりたいことをやりたいように、自由な時間を過ごせるっていうのが良かったです。大学生になったらなったで、勉強のこともありますし、バイトのこととかを考えつつ、時間を使うわけですけども、この間は本当にしがらみなく自分のやりたいことに時間を使えて、本当に良い時間だったなって思います。

高野:今後何かしたいっていうのはあるんですか。

先生:フランスへの留学です。語学の習得というのもあるんですが、やっぱり海外に行ってみると、文化も環境も違って、価値観も変わるっていうので。それを体験してみたいです。