こんにちは。AO入試・推薦入試(総合型選抜・学校推薦型選抜)専門の家庭教師のカカオ代表の高野祐大です。

AO・推薦の受験生が、AO・推薦専門の家庭教師をつけて対策を始めますと、様々な面でびっくりされるところをよく見るのですが、その中でも非常に多い「AO入試・推薦入試は併願できる」ことについてご紹介させて頂きたいと思います。

高校の先生はぶっちゃけAO・推薦についてよく知らない

これは衝撃的な事実なのですが、実はAO・推薦について一番良くわかっていないのは身近にいる「高校の先生」だったりします。AO・推薦対策に携わって10年近くなる私が言うのですから間違いありません。というのも、高校の先生は「一般入試の専門家」であって、「AO・推薦の専門家」ではないのです。

高校の先生は“なんとなく”説明している

そんな実は高校の先生があまり良くわかっていない「AO・推薦」ですが、それも無理はありません。高校の先生にとっては、AO・推薦は先生自身が大学受験をした頃には全くありませんでしたし、あったとしても「指定校推薦」程度で、当時は指定校推薦は「逃げ」程度に考えられていた地域もあるようです。そして、現代に至っても全く新しいコンセプトで誕生した「AO入試(総合型選抜)」や、公募制推薦入試等といった「推薦入試(学校推薦型選抜)」について知る機会もあまり与えられていないのが実情なのです。
とは言っても、高校の先生が生徒から質問されて「AO・推薦について答えられない」ということは学校現場ではあり得ません。そうなると、どうなってしまうかと言うと「なんとなく説明する」形になってしまうのです。もちろん、あまり分からないからしっかり調べた上で、生徒からの質問に回答している先生もいます。ただ、そんな先生だとしても「調べただけじゃ分からない」のが「AO・推薦」なのです。

AO・推薦には「本音と建前」が錯綜している

AO・推薦は、たまに世間でその存在意義について物議を醸すことがあるように、その分かりにくい入試形式からかよく誤解されることが多い入試です。そんな分かりにくい入試形式であることを逆手に取って、大学側や受験生側を始めとするAO・推薦に関わる本当に様々な人が「本音と建前」を駆使しているのです。そのせいで、ただでさえ分かりにくい入試形式がより分かりにくくなってしまっているのです。
ただ、受験生の皆様からすれば、そのある意味「情報戦」をくぐり抜けることが出来れば、かなり有利に働くのが「AO・推薦」と言えます。AO・推薦の受験生は、まさに出願する前から「情報戦」を受けて立つ必要があるのです。

AO・推薦は併願してもOK

まず最初にAO・推薦受験生に降りかかる難関がこの「AO・推薦の併願」問題です。ここがクリアできないとAO・推薦での大学合格はかなりハードルが高いものになってしまいます。
結論から言いますと「AO・推薦を併願してもOK」です。AO入試を10個でも公募制推薦入試を20個でも併願することを前提に準備を進めることは、なんら問題はありません。そんなことを言うとよく高校の先生は「出願要件に『本学を第一志望とすること』って書いてあるだろ」と言ってくるわけですが、それはそうです。AO入試の本質から言ってそれは正しいのです。ただ、私は「併願する全ての大学・学部を第一志望だと思って対策をする」。それで問題ありません。
では「複数の大学・学部に受かってしまったらどうするか」、という質問ですが「どこかに合格した時点で受験をやめる」ことが出来れば大丈夫です。その点で注意が必要なのは、「意図しない大学に合格した時点でも受験をやめる」必要があることですね。そこは高校の先生とよく話して、そこだけは確約して上げないと、なかなか高校側も譲歩出来ない部分もあるかと思います。ただ、AO・推薦の「併願」や「AOのダブル合格」を謳っている塾・予備校が沢山あるように、実際には多く行われていることなのです。

●大学受験塾・予備校
https://www.wasedajuku.com/

『本学を第一志望とすること』を真に受けてはいけない

AO・推薦を取り巻く「本音と建前」を理解し、「併願する全ての大学・学部を第一志望だと思って対策をする」ことが出来る、ある意味「大人の受験生」が挑戦を許されているのがAO・推薦と
言えます。ぜひ、頑張って説得をしてみてください。

この記事を書いた人

高野 祐大
家庭教師のカカオ代表。偏差値30、評定平均2.2で慶應義塾大学にAO入試で現役合格。学校の成績は大学進学も危ぶまれる状況だったが、AO入試で慶應義塾大学に現役合格した経験をもつ。大学入学後は、一人でも多くの人にAO・推薦入試にチャレンジしてもらうべく、日本初のAO・推薦入試専門の家庭教師センター「家庭教師のカカオ」を設立した。趣味は温泉。温泉ソムリエ協会認定温泉ソムリエ。