こんにちは。AO入試・推薦入試(総合型選抜・学校推薦型選抜)専門「家庭教師のカカオ」代表の高野祐大です。

今日は、AO・推薦入試と就職活動のフロー(流れ)を比べて気づく、現行の大学入試制度の問題について考えたいと思います。

就職活動フロー

1.自己分析

2.企業研究

3.OB・OG訪問、企業説明会

4.エントリーシート作成

5.試験(面接など)

6.内定

これをAO・推薦入試に置き換えて考えてみます。

就職活動フロー(→AO入試に置き換えた場合)

1.自己分析(→自己分析)

2.企業研究(→学校研究)

3.OB・OG訪問、企業説明会(→オープンキャンパス)

4.エントリーシート作成(→出願書類作成)

5.試験(面接など)(→二次試験)

6.内定(→合格)

というようになります。
自己分析→企業研究という形になっていて、自分がどんな人間かを知った上で、それに合う企業を探す。なんとも自然な流れでしょう。

AO・推薦入試フロー

1.学校研究

2.オープンキャンパス

3.出願書類作成(自己分析を含む)

4.二次試験

5.合格

一方で、AO・推薦入試だと少し順番が入れ替わります。よくあるパターンだと、志望校決定→志望理由書を書く、となります。ただ、志望理由書を書くには自己分析をする必要がありますから、志望理由書を書きつつ自己分析をする、という感じです。自己分析をしてから志望校を決定する、就活フローの方が至って自然でしょう。
なぜAO・推薦入試が不自然なフローを形成しているのか、やはり一般入試における「偏差値」が影響しています。大学は就活における企業と異なり、ほぼ不変的な序列が決まっています。明治大学は早稲田大学に劣る、といった相対的な価値感があります。長年続いた偏差値教育という悪しき慣習がAO・推薦入試受験生にも身にしみているのでしょう。
 
ところで、1990年に慶應SFCではじまったAO入試ですが、コンセプトはやはり偏差値教育の否定と言えると思います。偏差値による序列を壊して、大学ごとの特色を出させて、大学を選んでもらおうと。結果、東大と慶應SFC両方受かったtehuくんが慶應SFCに行った事例もあり、少し影響はあったってことでしょうか。それでも、東大推薦入試とSFCAO入試の両方合格だったら、やっぱり東大行きたいと思うのが多数派でしょうし、特に偏差値教育の絶世期を生きた親御さんは東大に行って欲しいと言います。そんなわけで、偏差値という既得権益を崩そうとしたけど上手く行きませんでした。
 
AO入試が偏差値教育を崩せなかった理由としては「大学」と「AO入試対策塾」の2つがあります。
大学としては「うちは一般入試の偏差値では低いけど、大学教育に力を入れて、AO入試で選ばれる大学になるように頑張るぞ」って大学が少なかったことです。あるにはありますが、APUと呼ばれる立命館アジア太平洋大学とかでしょうか。

●別府の「超グローバル大学」は何がスゴイのか
https://toyokeizai.net/articles/-/79347

ただ、大多数の大学ではAO入試のために大学教育に力を入れることはせず、早く学生を確保できる手段として利用しました。これがAO入試が青田買い入試と言われる所以ですね。
他方では、AO入試の対策をビジネスとして捉えた「AO入試対策塾」が出現します。AO・推薦入試も一般入試と同様に受験産業化する流れが出てきました。既存のAO入試対策塾では、やっぱり東大をトップとした偏差値の高い大学のAO入試対策をメインに営んでいて、中堅以下の大学のAO入試対策は商品化してません。
 
以上が、AO・推薦入試はフローが不自然で、その原因は「大学」と「AO入試対策塾」にある、という話でした。東大いきたいから、東大の求める学生像はこうだから「私はこういう学生になる!」っていって、突然ボランティアをしたり、NPO立ち上げたりします。

ところで、家庭教師のカカオでは、偏差値や受験者数の多い入試にフォーカスして対策することはしないようにしています。全国のすべてのAO・推薦入試に個別対応できるように家庭教師を集めております。

ぜひ今後のさらなる大学入試改革に期待したいと思います。

この記事を書いた人

高野 祐大
高野 祐大
家庭教師のカカオ代表。偏差値30、評定平均2.2で慶應義塾大学にAO入試で現役合格。学校の成績は大学進学も危ぶまれる状況だったが、AO入試で慶應義塾大学に現役合格した経験をもつ。大学入学後は、一人でも多くの人にAO・推薦入試にチャレンジしてもらうべく、日本初のAO・推薦入試専門の家庭教師センター「家庭教師のカカオ」を設立した。趣味は温泉。温泉ソムリエ協会認定温泉ソムリエ。