こんにちは。AO入試・推薦入試(総合型選抜・学校推薦型選抜)専門「家庭教師のカカオ」代表の高野祐大です。

AO・推薦では「戦略」が大事です。今回は「活動報告書」と「志望理由書」の戦略的な使い分けを考えていきます。

まず基本的な「志望理由書」と「活動報告書」の考え方は以下の通りです。

志望理由書
→“これから大学でやりたいこと”など「志」を中心に『自分の未来』について述べる
活動報告書
→“これまで経験したこと”など「活動」や「経験」を中心に『自分の過去』について述べる

それでは「活動報告書」の「戦略」を深く考えていきます。

活動報告書と志望理由書は『違う内容』にする

AO入試・推薦入試こと総合型選抜と学校推薦型選抜では、多くの大学・学部で「志望理由書」と「活動報告書」が課されています。これらは一見、同じような内容になってしまいそうですが、それは愚策です。これは、読み手(教授)の気持ちになって考えれば、当たり前です。多くの出願書類を読まなければならない教授陣だって、志望理由書と活動報告書で、同じような内容の文章を読まされても、全く面白くありません。面白くない出願書類を出してきた受験生をわざわざ面接に呼ぶ必要は無いのです。

●AO・推薦の志望理由の書き方のルール<超・初級編>
https://cacao-nyushi.com/blog-rule/

●大学入試のAO・公募推薦「活動報告書」の書き方のルール<超・初級編>
https://cacao-nyushi.com/blog-hokoku/

活動報告書は志望理由書は『一貫性』を意識する

一方で「一貫性」は大事になります。難しいですが「筋を通す」とか「軸を持つ」といった形で、「自分のやりたいこと(志望理由)」と「これまで経験してきたこと(活動報告)」はしっかりと関連させることを意識することが大切です。

志望理由書
↓↑一貫性を持たせる
活動報告書

“こんな過去の経験(活動報告)”から“こんなことをしたい!だから貴学での学びが必要(志望理由)”なんだ! と一言で言えるようにします。

活動報告書は志望理由書の『裏付け』になることを意識する

逆に言えば、活動報告書は志望理由書の「裏付け」になっている必要があります。

「将来、政治家になりたいです。(志望理由)生徒会役員を3年間やってきました。(活動報告)」
という受験生と
「将来、政治家になりたいです。(志望理由)帰宅部でした。(活動報告)」
という受験生がいたら、前者を合格させたいですよね。

基本的には前者のように、将来やりたいことと関連性のある活動報告を書くのが良いですね。

ただ「将来やりたいこと」と「活動してきたこと」はなかなか一致しないことも多いです。その場合は文字数の範囲内で、やってきた「活動」と「志望理由」を関連づけられるように『補足説明』することが大切です。たとえば

「将来、政治家になりたいです。(志望理由)生徒会役員を3年間やってきました。(活動報告)」
「将来、政治家になりたいです。(志望理由)帰宅部でしたが、その時間を使って、議会の傍聴したり、本物の政治家の人と会って話したりしました。(活動報告)」

というように補足説明が出来れば、かなり印象は変わってくるかと思います。

ぜひ何事も諦めずに、工夫してやってみてください。

この記事を書いた人

高野 祐大
家庭教師のカカオ代表。偏差値30、評定平均2.2で慶應義塾大学にAO入試で現役合格。学校の成績は大学進学も危ぶまれる状況だったが、AO入試で慶應義塾大学に現役合格した経験をもつ。大学入学後は、一人でも多くの人にAO・推薦入試にチャレンジしてもらうべく、日本初のAO・推薦入試専門の家庭教師センター「家庭教師のカカオ」を設立した。趣味は温泉。温泉ソムリエ協会認定温泉ソムリエ。